父の遺品整理の過程で見つかった写真だが、線形から考えるに広尾車庫での1枚と思われる。撮影日不明ながら、おそらくは広尾車庫の廃止が発表された後で撮影に行ったものだろう。
東京都電広尾車庫は都道416号明治通りと都道418号外苑西通りが交差する天現寺橋交差点の北西側、現在の都営広尾五丁目アパートと広尾公園の位置にあって7系統（四谷三丁目〜品川駅前、現在は都バス品97系統）、8系統（中目黒〜築地、代替バスはない）、33系統（四谷三丁目〜浜松町一丁目、都バス品98系統となったが廃止）、34系統（渋谷駅前〜金杉橋、都バス橋85系統を経て現在は都06系統）を担当していたが、昭和42年（1967年）に8系統が廃止となったあと昭和44年（1969年）に残りの7、33、34系統が廃止され代替バスに転換された。広尾車庫もこの時に廃止されている。
写真左は34系統天現寺橋行きとなっている7054号車で、柳町車庫、ついで錦糸町車庫に転属したのち廃車となり荒川線用に改造されなかったラストナンバー（7055が荒川線で7001になっている）だ。隣はおそらく8088号車（広尾車庫廃止時に廃車）ではないかと思われる。