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石神井川周辺の水路敷群(東伏見~田無)
地図
OpenStreetMapで東伏見駅近辺を見る。
地図の東(右)側枠外にある武蔵関公園の富士見池に注ぐ石神井川は、地図南(下)に見える下野谷(したのや)遺跡公園の丘を避けるように蛇行しているのだが、途中に改修前の流路跡が残っているようなのでまずはそれを見ていく。
氷川神社
下野谷遺跡の対岸、東伏見駅南側の丘の上には氷川神社がある。
明治維新後に神仏分離が行われるまではこの地には榛名神社があり、大正4年(1915年)に西東京市住吉町にある尉殿(じょうどの)神社に合祀となったが、昭和17年(1942年)に氷川神社を浦和から鎮座したのち、昭和59年(1984年)に改めて榛名神社をここへ相殿(同じ社殿に祀る)として戻したものという。
ここからの写真は2022/10/19撮影。
下流
下野谷橋から下流方向を見る。
写真右(南)が高い崖になっていて石神井川が崖に沿って蛇行しているのに対して、左(北)は早稲田大学東伏見キャンパスが広がっており、かつては北側に石神井川が蛇行していた可能性があるが、痕跡は残っていない。
上流
下野谷橋から上流方向を見る。
写真左側の歩道が大きく南に蛇行しているように見えるが、かつての石神井公園の蛇行跡に沿っているためだ。
下野谷遺跡
南側の崖上にある下野谷遺跡公園。現時点では看板などが整備され、遺跡が埋設された状態で芝生の広場が広がっているだけだが、縄文時代中期の約5千年前から1千年ほど続いたの環状集落の遺跡という。
この写真は2022/4/16撮影。
蛇行跡
崖下を上流に進んでいくと、再び南側に歩道が迂回する場所に出る。ここも石神井川の蛇行跡。
ここからの写真は2022/10/19撮影。
北側
歩道が川沿いに戻ったところでは、今度は北側に蛇行跡が残っているのが見える。
弥生橋
さらに上流、弥生橋の南側に小さな蛇行跡が残る。
えぐれ
東伏見神社の東側を南北へ通り抜ける伏見通りの手前にも、歩道が北側に大きくえぐれている場所がある。写真奥に階段があり、草叢になっている部分に下りることができるようになっているのだが、現在は工事中ということで閉鎖されている。
東伏見稲荷神社
伏見通りの西側に鎮座する東伏見稲荷神社。川から丘の上に向かって広がる大きな神社だが、京都の伏見神社から勧請したのは昭和4年(1929年)を比較的新しい。
西武新宿線の東伏見駅もこの神社にちなんだ命名で、以前は上保谷駅という名前だった。周辺一帯の住所も昭和41年(1966年)に東伏見に変更されている。
地図その2
東伏見神社から柳沢(やぎさわ)の地図を見る。
地図の東半分にあたる地域は東伏見公園の拡張用地として指定されており、用地買収が進んでいる。石神井川は公園に取り込まれ、ビオトープなど親水公園として整備される予定となっている。
坂下橋
公園予定地東橋の坂下橋は古くからそのままのようで、車道に並走する歩道橋はだいぶくたびれている。
上流側
坂下橋から上流方向を見る。石神井川ではおなじみの護岸だが、写真右奥にあるクレーンは公園整備工事のものだ。
工事中
青梅街道北側の部分では護岸の撤去が進んでおり、親水公園の整備が行われている。
柳沢橋
公園用地西側の柳沢橋から上流方向。この先で石神井川は青梅街道を斜めに横断しているが、かつては青梅街道と直角に交差していた。
駐車場
青梅街道南側へ。ファミリーレストランの駐車場が写真奥で不自然に右(西)側にカーブしていくが、ここがかつては川筋だった。
上柳沢橋
旧流路は写真奥の上柳沢橋南側で分かれていたようだが、切り替えられたあたりの旧流路は東京都の建設事務所敷地になっていて上流側からはよくわからない。
川桐橋
次の川桐(かわきり)橋の先は、マンションの敷地になっていて川沿いに進んでいくことは出来ない。
地図その3
川桐橋から南町調整池の地図を見る。
境橋
マンション西側の境橋。道路よりも幅が狭く、車が行違うことができないくらいの狭さだが、一方通行ではないらしい。
水路敷
境橋を渡る深大寺街道を北に進むと、西向きに水路敷があった。西東京市では、濃い黄色の車止めをよく見かけるが、何故かその手前にも車止めがある。
三叉路
水路敷を上流へ進んでいくと、三叉路になっている。
行き止まり
三叉路を左に見ると、石神井川の手前で行き止まりになっている。実は水路跡は川の南側に向かって続いているのだが、南側は民家の敷地内にあるため入っていくことは難しい。
上流へ
三叉路を右へ向かって進んでいく。
土管
水路敷左側の排水路だが、土管を連結して上部をくりぬいて作られているようだ。
道路
そして水路敷は道路に合流するが、その先には再び車止めが見える。
車止め
車止めは道路の入り口ではなく、中途半端な位置に設置されている。車止めの向こう側は車両が入れるようだ。
未舗装
そのまま進んでいくと突き当りになるが、少し北側に未舗装の水路敷が西へ向かっていた。
上流端
水路敷は石神井川南町調整池(水が入っていないときは柳沢児童広場として使われている)に突き当たって上流端となる。
調整池
普段は児童広場として使用されている調整池。ここは古くは石神井川の蛇行跡であった。
取水口
広場は開放されていて立ち入ることができる。広場から調整池の取水口を眺めることができるのだが、池の内側から眺める取水口というのはそうそう見られないのではないだろうか。
上流を見る
取水口から上流を見る。
水面
石神井川から取水口を見たところ。思ったより取水口と水面の距離は近かった。
蓮華橋
調整池下流側の蓮華橋から石神井川と調整池の合流点を見る。
西武
調整池越しに田無駅へ向かう西武新宿線の電車がよく見える。
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