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神田川周辺の水路敷群(玉川上水・下高井戸分水)
地図
OpenStreetMapで玉川上水の下高井戸分水を見る。
この辺りでは甲州街道の北側を流れる玉川上水だが、甲州街道と首都高が南北に分かれる場所の西側から分水されて神田川に向かう流路を下流側から見ていくことにする。下高井戸分水は、玉川上水の分水ではもっとも短いのだそうだ。
なお、今回の探索についてはKindleで販売されているPDミニブックシリーズ「最短の分水の大きな謎・玉川上水下高井戸分水」(著・川俣晶、発行・株式会社ピーデー、2017)を参考にさせていただいた。
合流
分水路は下高井戸運動場の北端部分で神田川の右岸側を流れていた支流に合流している。合流場所から上流方向を見たところ。
ここからの写真は2021/2/6撮影。
イルカ
イルカのマークは杉並区によくある「とまれ」の標識。そこそこ幅の広い水路敷が西へ向かっていく。
段差
左側の道路とは高低差があるのがわかる。それにしても、段差の埋め方が結構雑。
ワニ
次の交差点はワニで「とまれ」。
クネクネと配管
徐々に幅が狭くなり、水路敷は緩やかに蛇行している。右側に何やら配管のようなものが見えるがなんだろう。
謎配管
地中から出て、地中へ戻る謎の配管。左側にも配管と鉄骨が残っており、元々は水路敷を跨いで送水していた配管なのかもしれないが、よくわからない。
車止め
これでもかと言わんばかりに大量に設置された車止め。
公園
下高井戸なごみ公園の脇を抜けていく。
勢揃い
車止めの数もすごいが、ワニ、イルカ、ライオンが勢揃いしているのは珍しいのではないだろうか。ワニはだいぶ剥げてしまっているが。
色違い
なにやら車止めのバラエティが豊富な水路敷だ。ここではブロンズ色。
ゆらゆら
分水路とはいうものの、このゆらゆらと左右に蛇行する様子は自然の谷筋を利用したためなのかもしれない。
行列
水路敷が南に向かって曲がっていくところで、道路と斜めに接続している場所に出た。黄緑色に塗装された車止めが大量に行列をなしているのだが、いっそガードレールにしなかったのは車両が入ることも想定しているのだろうか。
分譲中
分譲中の住宅の脇を水路敷は南へ進んでいく。
くねり
ここでも水路敷は緩やかにくねりながら進む。
右へ左へ
ちょこちょこと車止めを挟みながら水路敷はジグザグに進む。
支流
一番手前の車止めの右側、西側の道路から支流が合流してきている。
金太郎
支流の入り口には杉並区名物、金太郎の車止めが残っていた。とはいえ、車止めとしては役に立っていない気もする。
乳白色
さて、分水路に戻って上流を目指そう。今度は乳白色に塗装された車止めが現れた。
直線
ここまで曲がりくねっていた水路敷が、突然直線に変わる。このあたりから上流は人工的につなげられた部分なのかもしれない。
直角
玉川上水の手前で、分水路はいきなり直角に曲がり、玉川上水と並行して流れる形になっている。
西へ
玉川上水の北側を西から流れ来る水路敷。左の道路を行けばすぐに玉川上水だ。
鎌倉街道
その先で、水路敷は鎌倉街道を横断している。
乗り入れ禁止
ここにも金太郎の車止めが残っているのだが、残念ながらバイク乗り入れ禁止の看板で隠れてしまっていた。現在、杉並区の金太郎としてはこれが最南端に位置していると思われる。
庚申堂
鎌倉街道を少し北に進んだところ、Y字路の要の位置に庚申堂が祀られている。元禄8年(1695年)からこの地にあるという青面金剛庚申塔などが、大切に保存されている。
島崎ラジオ商会
庚申堂のすぐそばにある「ラジオ屋さん」。今では電器店なのだと思うが、ラジオが主な商品だったのはいつごろの話だろうか。
首都高
ふたたび水路敷に戻って上流へ。首都高4号線が見えてきた。
路地裏
路地裏の先は南の玉川上水に向かって直角に曲がっている。
南へ
首都高下の道路(東八道路)に向かって一直線に水路敷が進んでいく。
上流端
最後は玉川上水によくある赤い車止めで上流端となる。本来の分水口はここから右(西)へむかった上流方向にあったとされるが、首都高の工事で痕跡はなくなってしまっている。
玉川上水
上流端のところは、首都高と玉川上水が分かれる場所でもある。新宿方向に向かって、玉川上水は公園として整備されている。
藤和緑地西
おまけで、神田川右岸にある藤和緑地西側で神田川に合流している2本の水路敷を見る。いずれもすぐ上流で神田川から別れているが、左側の水路敷の入り口には、「すぎなみ景観ある区マップ」2018年版によれば金太郎の車止めがあったという。同マップ2020年版では地図に金太郎の位置が表記されなくなってしまったので、撤去時期はよくわからない。
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