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神田川周辺の水路敷群(和泉緑地〜明風橋)
地図その1
OpenStreetMapで神田川の京王井の頭線北側を見る。
今回は神田川左岸に沿って流れていた支流を見ていく。
和泉緑地
べんてんばし公園から下流方向へ左岸を進んだところ残っている神田川の蛇行跡である和泉緑地から、道路に向かって細くつながっている部分があるが、昭和22年の空中写真などを見るとどうやら水路敷らしい。
このページの写真は2021/4/17撮影。
道路
すぐに水路敷は道路に出る。このまま西に向かって進んでみよう。
ジグザグ
道路はジグザグに進み、東京電力和田変電所の敷地に突き当たっている。敷地内に湧水があったかもしれない。
でっぱり
突き当りから北側を見たところ。水路敷でよく見かける中途半端な道路の広がりがあるが、ここが水路敷であったかどうかはわからない。
引っ込み
一方南側。こちらは道路脇に埋め込まれたコンクリートブロックの仕切りがある。もともと道路が仕切りに沿っていたのか、しきりと駐車場の間が水路敷であったのか。その先には左(東)にだけ歩道がある。
くねくね
その先は南に向かってくねくねとした道が続いている。
番屋橋
ここで一度神田川に出て。番屋橋から左岸側を見ると、たもとに排水口がやや斜めに出ているのが見える。その上にある家と家の間には空間があるので、どうやら水路敷が残っているようだ。
蓋暗渠
鉄板の先に蓋暗渠が伸びている。
隙間
塀と塀の隙間を蓋暗渠が進んでいく。写真左(南側)の方が地盤が高くなっているようだ。
上り
途中から上りになってきた。
砂利
最後は砂利舗装になって、さきほどの道路に突き当たる。昭和22年の空中写真では、水路敷は写真右側に迂回してから道路に向かっているように見えるが、それらしい痕跡は見当たらない。
横向き
道路に突き当たるところには、横向きに置かれた車止めがある。杉並区では新しいものはポール型になっているのだが、この車止めは古いものなのだろう。
貴船神社
蓋暗渠が道路に突き当たったところの山側には貴船神社がある。境内には和泉の地名のもととなったともいわれる御手洗の小池があったが、神田川の改修と周辺の宅地化に伴い昭和40年(1965年)ごろには湧水が枯れてしまったという。
さきほどたどってきた蓋暗渠は、もとは貴船神社の湧水を神田川に流していたのかもしれない。
水路敷
貴船神社の境内南側の道路向かい側から神田川に向かって、もう一つ水路敷が残っている。神田川のほうからは改修工事のため見ることができないが、
熊野神社
貴船神社から南に進んだところにある熊野神社。文永4年(1267年)に紀州の熊野神社から分霊したと伝わる古い神社だ。扁額のかかった鳥居の奥に見える角柱型の鳥居はちょっと珍しいタイプ。
さきほどの貴船神社はこの熊野神社の境外摂社にあたる。
宮前橋
熊野神社南側にある宮前橋は河川改修工事のため通行止め。
龍光寺
熊野神社から道路を挟んで南側にあるのが真言宗室生寺派龍光寺(りゅうこうじ)。明応2年(1493年)開山と伝わるが、創建は承安2年(1172年)までさかのぼれるともされている。
車止め
熊野神社から南へ進んだところに神田川に向かう水路敷がある。
井の頭通り
道路はその南で井の頭通りの下をくぐっていく。井の頭通りは武蔵野市にある境浄水場から世田谷区の和田堀給水所の間を結ぶ水道道路として建設された道路。
水道用地
橋脚には水道用地であることを示す看板があった。
井の頭線
井の頭通りをくぐると続いて京王井の頭線に突き当たっている。昭和22年の空中写真ではもう少し西側に道路があったようで、このあたりではこの道路そのものが水路であった可能性は低そうだ。
アンダーパス
西側にあるアンダーパスで井の頭線をくぐる。アンダーパスの向こう側では、写真右(西)が台地、左が低地にくっきり分かれている。
梯子
右から迫ってくる崖が徐々に神田川のほうに寄せてくる。写真右に写っている梯子は途中で終わってしまっているのだが何かに利用されているのだろうか。
4連
幅広い道路のまま、4つ並んだ車止めにさえぎられる。道路はそのまま神田川との分岐点に向かっている。
竹藪
神田川脇には大きく伸びた竹藪があった。
by Natrium