前谷津川周辺の谷戸と水路敷(不動通りの谷)
OpenStreetMapで不動通りを中心に
前谷津川の支谷群を見る。
東武練馬駅は北から登ってくる不動通りの谷頭に覆いかぶさるように作られており、上りホームの下が崖になっている。今回はこの谷とそこから別れる支谷を見ていこう。
スタートは前谷津川との合流点から。ここから東武練馬駅に向かって南を目指す。
ここからの写真は2019/1/1撮影。
西徳通りと不動通りの交差点。このあたりはまだ見た目平地で谷らしさはないように見える。
しかし、少し南へ進むと東側に大きな崖が現れる。
ここからの写真は2019/1/4撮影。
西側も不動通りから少し離れた位置で崖になっているが、手前の小高い場所には中尾不動尊がある。中尾はこのあたりにあった徳丸村の字名だが、「なかお」ではなく「なこう」と呼んでいたらしい。
中尾不動尊の先、今度は東側に少し食い込んだ支谷がある。
支谷の谷頭は徳丸一丁目公園になっているが、この急峻っぷり。かつては結構な湧き水が出ていたのだろう。
徳丸一丁目公園の東側に向かって崖が続いており、東端の崖上は徳丸一丁目緑地として整備されている。
不動通りに戻って西側の崖を見る。通りから少し離れた位置で一気に崖が立ち上がっているのがわかる。
ところが、その一本南側の道は不動通りからすぐに西に向かって坂道になっている。ここも西に向かった支谷ということになる。
坂道は途中で3本に分かれているが、中央の道が最も低い位置にあるので、これが谷の続きと思われる。
歩道はイオン板橋ショッピングセンターの北側駐車場脇で道路に突き当たって終わる。支谷はここが上流端ということになるだろう。
西側の崖上から不動通りの谷を見たところ。とにかく不動通りの谷は深い。
今度は東側の支谷を見てみよう。大きく削られた谷に向かって、多くの支谷が流れ込んでいるのも不動通りの特徴と言える。
南向きに地図にない道が続いていた。こちらが谷筋になっているようだ。
路地は少し進んだところで行き止まりになり、空き地の先が谷頭になっているように見える。
西側はこのあたりでは不動通りからすぐに崖になっている。
さて、不動通りの谷もそろそろ上流端近くなるが、ここでまた谷は三又に分かれている。住居表示街区案内図にロールアップで谷の位置を示してみた(地図は左が北)。最後の3つの谷を見ていこう。
まずは東側の支谷から。行き止まりの道が東に向かって入り込んでいく。
道路は突き当たると左に逸れて階段で上っていく。元々の谷筋は擁壁の方向にあったのではなかろうか。
一方、三又の西側はゆるい坂道でイオンに向かっている。
イオンの駐車場入り口に突き当たったところで道路は南の東武練馬駅方向へ。もっとも、実際の谷筋は道路より東側にあったようにも見える。
坂道を登りきったところにある徳丸スクエアあたりが谷頭ではないだろうか。
最後はまっすぐ不動通りの起点を目指す。不動通りは東武練馬駅の上りホームしたに突き刺さる格好になっていて、その手前にはイオン側から来る道路が陸橋になって通りをまたいでいる。
陸橋の下から東武練馬駅を見たところ。片道一車線+歩道のそこそこ広い道路がいきなり崖に突き当たっているのだが、不動通りとしては陸橋の北側が起点のようで、陸橋の下は自転車置き場として使われている。
東側から陸橋とホームの間を見る。もともとは、駅の下まで谷があって、そこから湧き水が出ていたのではないだろうか。駅の南側には尾根筋があるが、すぐ南には田柄川が流れており、駅の下りホームのあたりが分水嶺になっていたようだ。
陸橋から不動通りを北にある新河岸川に向かって望む。ここから新河岸川に向かっての水路はほぼまっすぐで、かつては大量の湧き水が、それこそ脇目も振らずに流れ下っていたのだろう。