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前谷津川周辺の谷戸と水路敷(蓮根川上流・若木の谷)

OpenStreetMapで西台から南側の地図を見る。東側の環状八号線沿いに流れる蓮根川、今回は蓮根川の上流部分、環状8号線に沿って若木一丁目から三丁目に広がる谷筋を追ってみよう。

首都高速道路5号線の高架下、南向きに突き当たっているのが蓮根川の水路敷。
ここからの写真は2018/11/23撮影。
ここからの写真は2018/11/23撮影。

蓮根川はいったん高速道路下で痕跡を失うが、1ブロック南側の道路から改めて水路敷が上流へ伸びていく。

水路敷はわずかに蛇行しながら環状八号線の側道を目指して進む。

環八側道に出たところ。

水路敷は環八の反対側に渡るのではなく、コンビニの先にある草むらに続いているようだ。

その先はアパートができていて水路敷は分断されてしまっているが、少し進むと造成中と思われる斜面の下に、水路敷らしき空間が残されている。

斜面の先で、西向きに細い路地を発見。突き当たりは崖に上る階段になっているのだが、これは水路敷なのか谷筋なのか。

そこから南へ進んだところに西台公園の崖があった。どうやらここに結構幅の広い谷筋があるようだ。いったんこちらへ寄り道してみよう。

西台公園の下から西向きに谷を見る。かつては田畑が広がっていたであろう谷は、駐車場と住宅地になっている。

駐車場の西側でいったん谷筋に道路が現れるが、道路と谷筋が一致しているのはこのあたりだけのようだ。

谷筋から外れた道路はくねりながら坂を上っていくが、とちゅうに西台不動尊へ向かう細道があったので、立ち寄ってみる。

崖の上に不動尊が鎮座している。

西台不動尊に登って谷頭を見る。

谷頭は西台中央通りにぶつかったところにあった。実際には通りを通すために盛り土したようにみえる。

坂の下から谷頭の西台中央通りを見上げる。かなりの角度で谷が上ってきたのがわかる。

続いては、蓮根川右岸側の谷筋を見ていこう。西台公園よりも少し下流寄りに東向きに食い込んでいる谷筋がある。
環状八号線からは、北側(下流寄り)と南側(上流寄り)に二本の細い路地を見つけることができる。写真は北側の路地、奥では道路に向かって階段でつながっている。
ここからの写真は2019/1/1撮影。
環状八号線からは、北側(下流寄り)と南側(上流寄り)に二本の細い路地を見つけることができる。写真は北側の路地、奥では道路に向かって階段でつながっている。
ここからの写真は2019/1/1撮影。

南側の細道は階段ではなくスロープで道路とつながっている。

北側路地を抜けたところ、崖地を使った公園があった。写真右側(東)へ向かって谷が伸びている。

谷底に道はないが、南側斜面の脇に谷を上っていく道がある。

途中で北側の斜面が道路に迫ってくるので、写真の先は道路が谷筋と言って差し支えないだろう。

この辺りが地形図上の谷頭になっている。この先は坂道が崖を上っていく形となる。

さて、ふたたび環状八号線まで戻って蓮根川上流を目指す。西台公園の向かい側、環状八号線東側には、水路敷が残されている。
ここからの写真は2018/11/23撮影。
ここからの写真は2018/11/23撮影。

水路敷は家々の隙間をジグザグに進んでいく。

徐々に道幅が広くなり、いったん車道に出る。

崖をまたいで上下に広がる若葉ゆめの園の前に出た。写真正面奥が蓮根川上流になるが、写真左側(東)にも谷筋がある。かつてはそちらにも水路敷があったようだが、ゆめの園の敷地内になっている部分はよくわからない。

ゆめの園の東側に回り込んで見たところ。敷地の脇に蓋暗渠が残っていた。入っていけなくもなさそうだが、行き止まりになっているし、民家の裏庭として使われているようなので遠慮しておくことにする。

東向きの道路を見る。谷頭は写真奥の突き当たりの向こう、防衛省官舎あたりにあるようだ。

後日この谷をさらに奥へ進んでみた。防衛省官舎よりさらに先に、谷底に向かって児童遊園が作られていた。

前の写真奥の建物(保育園)の裏側にあるマンションの奥に本当の谷頭があった。崖に沿って地下駐車場に向かう坂道があるので、崖が強調されているように見える。

あらためて蓮根川上流部へ。水路は一度環八から東へ離れていたが、また環八へ戻っていく。
この写真は2018/11/23撮影。
この写真は2018/11/23撮影。

国土地理院Webサイトから昭和38年の空中写真(国土地理院撮影)を見ると、開渠は写真左側(西)の道を流れているが谷筋は右(東)からも降りてくるように見える。

その環八から離れていた部分には、西台公園の向かい側から入っていく水路敷と並行して、もう一本斜めに入っていく細い道がある。環八の建設で分からなくなってしまっているが、支流だったのかもしれない。
この道はすぐ先で行き止まりになっている。
この写真は2019/1/1撮影。
この道はすぐ先で行き止まりになっている。
この写真は2019/1/1撮影。

行き止まりの反対側は窪地になっているのだが、その南側になぜか細い道の間に階段が置かれている。階段の向こうは下り坂で、この場所に階段がある意味はよく分からない。
ここからの写真は2018/11/23撮影。
ここからの写真は2018/11/23撮影。

階段を上って坂道を下ったところから上流方向を見る。右側の窪地の道は、反対側の行き止まり道へ向かっているようにみえる。写真左の草むらのあたりに階段があるのだが、上流側から見ると草に隠れてよくわからない。

蓮根川はいったん環八へ戻ってきた。川筋は環八の東側にあるのだが、環八の西側にある崖が気になるので、そちらも見ておくことにする。

トンネルの向こうには崖があった。

地理院地図(GSI Maps)で付近の断面図を作ってみると20m程度の高低差がある崖があり、崖上から環八に向かって崖沿いにアクセス道路が作られている。

環八も谷底から見ればかなりかさ上げされているのに、崖はさらに上にあるという状態。蓮根川が削り出した谷が、いかに深いかがよくわかる。

崖の上から谷頭方向を見る。

崖下の道は環八から降りてくるアプローチ道路になっているが、上り坂の途中だというのに擁壁の高さがすごいことになっている。

環八東側に戻って、遊歩道になっている水路跡を上っていく。

東側を回っていく開渠と、西側を回っていく谷筋が分岐するあたり。この先は道路に沿って開渠があった。

遊歩道の先では崖下の道路となる。

国土地理院Webサイトから昭和38年の空中写真(国土地理院撮影)を見ると写真奥のあたりまで開渠が確認できるが、谷筋はここからタコ足のように広がっていく。

西側の谷から見ていこう。斜面の下、住宅地との間に側溝があるのだが、水路敷と呼べるかどうかは微妙なところだ。

谷頭は階段になっていた。

東側の谷。

谷の南側の道路からV字谷になっている様子を見る。

東側の谷頭。はなみ坂という名前がついており、若木華実町会という看板があるので、旧字名なのかもしれない。

はなみ坂の南側にはわずかに食い込んだ支谷があるが、はなみ坂や並行する南側の坂道から直接アプローチする道はない。いったん南側の坂の上から脇道に下りていくと、行き止まりの道の途中が谷間になっていることがわかる。

東側の谷の入り口まで戻ってさらに上流へ向かう。行き止まりに見えるが、写真奥のアパート左側に水路敷が残っている。

蓮根川上流ではあまり見かけないいかにも水路敷な路地。

水路敷の東側にある公園は崖を使って作られている。

公園の西側に、南へ向かう路地がある。行き止まりの向こうには、南向きの支谷があった。
この写真は2019/1/1撮影。
この写真は2019/1/1撮影。

一つ西側の坂道から支谷の谷頭を見にいこう。まずは水路敷をさらに進んでいく。
ここからの写真は2018/11/23撮影。
ここからの写真は2018/11/23撮影。

水路敷は突き当たりでこれ以上進めない。左に坂道がある。右に行けば環八だ。

かなり斜度がありそうな坂道を上っていく。
ここからの写真は2019/1/1撮影。
ここからの写真は2019/1/1撮影。

谷の西側を道路がぐんぐん上っていく。

坂道はマンションにぶつかって終わっていた。

坂の上にある道を西側から見たところ。マンション裏の崖下がV字谷になっている。一応、ここが支谷の谷頭ということでいいだろう。

一方、さきほどの水路敷の西側にも細かい路地があるが、どれが水路敷かはよく分からない。こちらはすぐに緑地に突き当たる。
ここからの写真は2018/11/23撮影。
ここからの写真は2018/11/23撮影。

突き当たりの緑地で右へ曲がり、環八へ。

環八に出たところで南を見る。環八の西側に谷が見える。住宅地になっており、崖の上は公園だった。

公園側から崖の下を見たところ。

さて、環八に戻って側道脇に余分な歩道があるが、これが水路敷の名残らしい。

その先、環八から分かれて上っていく坂道が蓮根川本流の谷頭と思われる。

ここも結構な斜度で上っていく。

坂の上まで上ってきた。蓮根川の上流探索はこれで終了となる。