谷戸川上流の水路敷群(谷川橋〜祖師谷住宅)
OpenStreetMapで
山野小学校近辺を見る。
谷戸川(やとがわ)は多摩川の支流である丸子川(六郷用水)に岡本静嘉堂緑地で合流する世田谷区の川で、砧公園を抜けて小田急線の南側にある山野小学校までは開渠で流路が確認できる。
今回は、山野小学校の少し南側にある谷川橋(やがわばし)から、暗渠化されている谷戸川の支流を上流端を探しに行ってみよう。
このページの写真はいずれも2014/12/21撮影。
谷川橋から北東方向を見る。右側の開渠が谷戸川。左に進む蓋暗渠が今回たどる支流だ。
ちなみに、谷川(やがわ)というのは元々は谷戸川の下流にあたり、多摩川の支流である野川に注いでいたのだが、六郷用水に流路を奪われてしまったのだそうで。
暗渠を少し進んだところは突き当たりになっており、丁字路を突っ切って奥く進んでいく暗渠の横には、なにやら巨大なマンホールが。
どうやら、この近辺では浸水対策として雨水下水道管の整備工事が行われているようだ。暗渠とは別に下水道管を通すらしい。
谷戸川流域は当然ながらやや低地にあるわけで、世田谷区の洪水ハザードマップでも浸水の可能性が指摘されている。
暗渠はそのまま果樹園らしきところの南側に沿って進んでいってしまう。
ここには入ることができないので、いったん北側へ迂回することになる。
ぐるっと迂回して祖師ヶ谷大蔵駅近く、小田急線南沿いの城山通りに出たところを南向きに見る。住宅の間に蓋暗渠が姿を見せる。
道路の北側。分かりにくいが住居表示のあるところ、ブロック塀の右側が蓋暗渠の続きになっている。
そのまま真っ直ぐ進んで、小田急線高架下の駐輪場敷地へ飲み込まれ、いったん姿は見えなくなる。
小田急線を北側に回りこむと、ちょうど延長線上の位置に道路脇へ進んで行く蓋暗渠が現れる。ここは通行可能なようだ。
ここでちょっと祖師ヶ谷大蔵駅に寄り道してみよう。駅北口には堂々たるウルトラマンの立像が駅を背にして立っている。
ここはかつて近くに円谷プロダクションがあった関係から、2005年から商店街をウルトラマン商店街と名乗っているのだ。
ちなみに現在はもうなくなっているが、かつての円谷プロダクション本社は駅からかなり南へ行った日大商学部の近くにあった。崖下の仙川沿いには東宝撮影所があり、特撮用の大プールではゴジラや艦隊ものの撮影が行われていたが、これも2004年には解体されてしまったそうだ。大プールの北側には巨大な壁(オープンホリゾント)があって、敷地外の道路からでも巨大な背景が描かれていたのが見えていた。
さて、蓋暗渠に戻ろう。最初のカーブを過ぎると、蓋暗渠はひたすら真っ直ぐ北を目指す。最初は普通の通路として住民とすれ違うこともあったが、進むにつれ道らしさは失われていき、ついには大きな茂みに行く手を阻まれる。
かろうじて茂みの右側を抜けられるので、そのまま進んでみよう。
その先で、蓋暗渠は突き当たって唐突に終わっていた。ここで終わっていたのか、さらに上流部分があるのかは見た目では分からなくなっている。
住民は通り抜けているようなので通らせていただき、北側から振り返ってみたところ。砂利道の中央に蓋暗渠らしきものがあるのだが、はたしてこの道が支流の続きなのだろうか。ここから北側には流路らしき部分は見当たらない。
もう少し行ったところに祖師谷住宅があり、そのあたりから水が流れてきていた可能性はあるのかもしれない。