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新宿1号~南新宿5号踏切
地図
OpenStreetMapで新宿駅〜参宮橋駅間を見る。
南新宿駅は新宿駅の改良工事に伴って昭和48年(1973年)に参宮橋寄りに移設されたため、南新宿1号踏切は新宿2号踏切に名称変更されている。また、南新宿駅と参宮橋駅の間には、昭和20年(1945年)まで山谷(さんや)駅があった(正式な廃止は翌年)。
新1
小田急小田原線最初の踏切である新宿1号踏切は、新宿駅南側にある。かつては踏切の新宿駅寄りに地上線と地下線が分かれるポイントがあったのだが、地下線を10両編成対応にする改良工事を行った際に踏切の南新宿寄りで分岐する形に変更された。
このページの写真はすべて2024/6/11撮影。
新2
新宿2号踏切は旧南新宿駅の参宮橋寄りにあり、駅移設前は南新宿1号踏切と呼ばれていた。
旧南新宿駅
新宿2号踏切から新宿方向を見たところ。写真奥の新宿1号踏切との間に旧南新宿駅があった。昭和2年(1927年)に千駄ヶ谷新田駅として小田原急行鉄道開業時に開設された南新宿駅は、昭和12年(1937年)に小田急本社前駅と改称し、昭和17年(1942年)のいわゆる大東急発足(東京横浜電鉄と小田急電鉄、京浜電気鉄道の合併)に伴って現在の駅名に改称している。
※参考文献:小田急五十年史など
南新宿駅
移設された現在の南新宿駅は渋谷川の支流である代々木川の谷をまたぐ築堤を利用して作られているため、ホームが築堤場にはみ出す形になっている。駅の下には川筋を含む3箇所の道路があるが、いずれも開業当初から架道橋になっている。
南2
台地に上って南新宿駅ホームに隣接する位置に車両通行止めの南新宿2号踏切がある。
南3
すぐ隣の南新宿3号踏切は自動車も通行できる。踏切の参宮橋側が旧山谷駅だが、両隣の駅との間隔が短すぎたこともあって廃止されてしまったらしい。
看板
小田急の踏切には線路脇の柵に写真のように踏切番号を示す看板が設置されている。こちらは南新宿3号踏切南側の看板。
5号?
そしてこちらが北側の看板。…ってあれ?「5号」になってるぞ?
いつ設置されたものかはわからないが、ここは明らかに南新宿3号踏切のはずなので、間違った番号を掲示しているのは事故発生時などの連絡で混乱が生じるのではないだろうか。
GSE
南新宿3号踏切を通過する特急ロマンスカーGSE。
昭和22年
国土地理院Webサイトから昭和22年(1947年)の空中写真(米軍撮影)を見る。
すでに山谷駅は廃止された跡だが、駅西側の道路に踏切がある。
架道橋
旧山谷駅の参宮橋寄りにある架道橋の参宮橋寄りに番号のない踏切があったのではないかと思われる。道路の側壁に描かれた黄色い線は水深1mを示す浸水レベルを示している。
南4
こちらも車両通行止めの南新宿4号踏切。
南5
渋谷区立代々木山谷小学校を眺める位置にある南新宿5号踏切も車両通行止め。
本当に5号
こちらの踏切は本当に南新宿5号なので看板は正しい。入れ替わってしまっているわけではないようだ。
天王橋
線路は河骨(こうほね)川の谷に向かって堀割りを下っていく。写真奥、下に見える一般道の橋は天王(てんおう)橋で上には首都高速4号新宿線が通り、駅名と同じ参宮橋はその向こうにある。
参宮橋
参宮橋駅新宿寄りで小田急をまたぐ参宮橋。ここに川筋はない(河骨川は参宮橋駅の南側を流れている)ので、小田急開通時に作られた橋ということになるのだろう。参宮橋駅は開業前の資料(東京都公文書館所蔵の「小田原新宿間線路実縦断面図」など)では神宮北口駅と仮称されていたが、開業時には参宮橋駅となっている。
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