駐車場のある崖の東側へ戻ったところには、清水坂公園を含む比較的大きな谷がある。清水坂は谷の東側を切り通しで上る岩槻街道（旧日光御成道）の坂道だが、名前の通り崖から湧き水があったという。現在の公園は渓流をイメージして造成したものだそうだ。

一方、駐車場西側の谷は少し規模が小さく、崖の上も下も住宅地になっている。かなりの高低差がある崖で、おそらくはこの谷にも結構な水量の湧き水があったのだろう。

駐車場の反対側、北側に見える窪みのむこうには、北西から流れてくる支流がある。

支流へ向かう途中。谷底に上流方向へ細い道があるのに気がついた。かつては谷底に水路があったのかもしれない。

谷を越えた向こうは幅の広い道路になっていた。

道路を進んでいくと、右側に車止めと、奥へ進む水路敷を発見。

水路敷はすぐに道路と並走する北西方向へ曲がり、そのまままっすぐ進んでいく。

トタン板の塀で行き止まりか、と思われたが…

クランクとなっていて続きがあった。

クランクの先はマンション脇の小道になっているが、その先は住宅になっていて水路敷は失われているようだ。

突き当たりを迂回するために西側の道路へ。そこは文明10年（1478年）建立、太田道灌の開基と伝わる鳳生寺の前を通る鳳生寺坂だった。鳳生寺は天正年間（1504〜21年）に当地へ移って来たという。

さきほどの突き当たりの反対側には、水路敷をふさぐ扉があった。

上流側には水路敷が残っていた。

突き当たりの向こうは崖上の住宅になっており、このあたりが支流の谷頭になるようだ。