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烏山川周辺の水路敷群(環状八号線脇の水路敷)
地図
OpenStreetMapで環状八号線千歳台交差点付近を見る。
今回は烏山川を希望ヶ丘から八幡山へさかのぼっていく。
希望ヶ丘小学校
千歳船橋駅から北へ向かって希望丘通りにある希望ヶ丘小学校バス停からスタート。「ヶ」のあるなしは横に置いておくとして、世田谷区に希望ヶ丘という住所はないのだが、このあたり一帯の区画整理を行った際につけられた地域名で、ここから北の烏山川緑道は希望ヶ丘団地の中を抜けていくことになる。
ここからの写真は2020/10/3撮影。
希望ヶ丘団地公園
希望ヶ丘団地公園の西側(写真中央の遊歩道付近)に烏山川緑道があるのだが、公園と一体化してしまっていて区別がつかない。
本村橋
公園北西側を南北に通る道路には、かつての烏山川を渡っていた本村(ほんむら)橋がそのまま残されており、川面が地下道として利用されている。実は橋の脇に横断歩道があるため、あまり地下道は利用されていないように見える。
遊歩道
団地の中を遊歩道が抜けていく。
謎
途中にある謎のモニュメント。親水公園というよりは、西洋風庭園という雰囲気を狙ったのかもしれない。
都道
団地を抜け、都道118号に出たところで道路沿いに西へ向きを変える。
梶山橋
交差点側から下流方向を見たところ。交差点は梶山橋という標柱と欄干が置かれているが、位置と向きから考えると区画整理後に設置されたもののようだ。
千歳橋
ひとつ上流にある千歳橋は都道のほうに架かっており、ここも烏山川の水路が地下道として利用されている。道路を直進していくほうは、支流の水無川の水路敷となっている。
親水公園
千歳橋の地下道をくぐって北へ。川跡がそのまま親水公園となっている。
面一
親水公園は上流に向かって徐々に道路と同じ高さまで上っていく。道路は写真右側で行き止まりになっており、親水公園を含め八幡山緑道として整備されている。
写真左側の千歳清掃工場の敷地には、かつて烏山川の西側の流路があったことが古地図に示されているが、現在痕跡は残っていない。
井戸
緑道内に井戸がある。現役で使用できるのかどうかはわからない。
川幅
徐々に川幅が狭くなっていき、右側の遊歩道は親水公園の一部になっていく。
分岐
親水公園から遊歩道だけに切り替わるところで、東側に向かう支流の分岐がある。
支流
東側の支流を下流向きに見たところ。都道118号に向かって大きく弧を描いている。本流と再度合流するあたりは痕跡は残っていない。
学生寮
左側の赤い建物は日本大学八幡山総合学生寮、右側の白い建物は明治大学八幡山第二合宿所。遊歩道は道路と並走しながらその間を抜けている。
八幡山遺跡
学生寮と合宿所の間を抜けていくと、道路と分かれる場所に八幡山遺跡のモニュメントがある。遺跡そのものはこのモニュメントよりもだいぶ南の方(烏山川左岸)に広がっているのだが、縄文時代中期から江戸時代にかけての生活の跡が発掘されたそうだ。
ここから上流はアスファルト舗装の緑道となっている。
サイゼリヤ
しばらく歩いていくと、水路敷をまたぐ道路(公道ではなく駐車場の入口)の向こうにサイゼリヤ芦花公園店が見えてくる。
隙間
その道路を渡る手前、環八に向かって舗装されていない隙間が残っている。水路敷かどうかはわからない。
くねくね
サイゼリヤの裏を抜け、環八に沿ってその東側をくねくねとした遊歩道を進んでいく。
ここからの写真は2020/10/11撮影。
粕谷二丁目
環八の粕谷二丁目交差点で遊歩道は環八脇に合流する。
細道
交差点の手前に、東側に向かう細道があった。かつてはこのあたりも農地が広がっていたはずなので、水路跡がのこされたということだろう。細道は2ブロック先で終わっている。
なんちゃって橋
交差点に向かって橋が架かっていた、なんていうことはなく親水公園のなんちゃって橋ということか。
交差点
交差点の先、歩道橋の下で環八の歩道に沿って水路敷があるのだが、フェンスで封鎖されている。写真では分かりにくいが、植え込みの脇にかつての橋の親柱が残っている。
道草橋
道草橋という銘のある親柱。もう一方には昭和35年(1960年)2月竣工とあり、環状八号線の工事が進んでいたころに架け替えられたもののようだ。それ以前の空中写真でも現在の道路のやや北側に橋があったようだが、環八工事に合わせて道路とともに付け替えられたのかもしれない。
北側
粕谷二丁目交差点の北側へ。歩道橋の下に北側の親柱が残っているが、こちらは元の橋の位置に残っているようにも見える。元々烏山川はここから北ではやや西寄りに、さらに北では東寄りに蛇行していたが、環八工事に伴って環八東側に沿って付け替えが行われている。しかし、フェンスの先の水路敷は草叢になってしまっていて放置状態だ。
途中まで
歩道橋に上って北側を見たところ。右側は都営八幡山アパート跡地の団地建設が行われているようだが、水路敷は写真中央付近までが未整備で、その先はきちんと整備されているように見える。
川跡
未整備区間の北端まで近づいて上流方向に見たところ。工事用通路の北側までが未整備区間になっているが、歩道との間にある柵は烏山川が開渠だったころからそのままになっているようだ。Google Mapでは2009年まではこのあたりが開渠(実際には埋め立てられた空堀)だったことがわかる画像が見られる。
北から
未整備区間を北側から下流方向に見たところ。なぜスマイリーフェイス(ニコちゃんマーク)がフェンスに描かれているのだろうと思っていたのだが、Google Mapで2014年の画像を見るとスマイリーではなく太陽のマークだった。
いずれにせよ、なぜこんな中途半端な位置で工事が止まっているのかはよくわからない。
整備区間
振り返って上流側は水路跡が歩道としてきれいに整備されている。写真中央にある道路はもともと都営八幡山アパートの中を通る道だっただが、古地図ではそこにも烏山川の支流があったようだ。
支流
遊歩道を渡った道路の北側には、水路敷と思われる空間が残っている。こちらの支流はのちほど探索するとして、再び本流をさかのぼっていこう。
行き止まり?
本流の方は写真奥で遊歩道が行き止まりになっているように見える。
左折
実はここで本流が西側から大きく南へ転身する位置にあたっているため、この先上流は環八の西側になっている。昭和22年米軍撮影の空中写真を見ると古くはもう少し南側を流れていたようだが、環八工事が始まる前の都営八幡山アパート造成時に北側に付け替えられている。
さらに北上
西側の本流は次の機会に見ていくとして、さらに環八沿いを八幡山駅へ向かって北上する。行き止まりの北側に、改めて水路敷が出現。
この水路はもともとは写真右側のアパート敷地内を流れていたものをこちらに付け替えたものらしい。八幡山駅方向から流れてくる支流は、さきほどの東側のものと、この先に続く西側の2本がある。ここで一度、東側の支流を先にたどってみたい。
歩道
さきほど環八から東側に向かっていた道路を進むと、すぐに北に向かう道路の右脇に車止めのある歩道が現れる。古地図や古い空中写真で見る限り、これがかつての水路敷であることは間違いなさそうだ。
食い違い
正面の道路ではなく、左側に見える車止めが上流へ続く水路敷と思われる。
八幡山アパート
水路敷から建て替え中の都営八幡山アパートを見る。アパート群は水路に挟まれた立地に昭和36年(1961年)建設されたものという。
隙間
水路敷から東へ伸びる隙間。かつての畔がそのまま残ったものだろうか。
アパート内広場
都営八幡山アパート内広場という名前の公園脇を抜けていく。
地図その3
八幡山駅近辺の地図を見る。現在進んでいるのは一番右(東)の支流で、このあと順番に西側を見ていく予定。
現役
広場の北側で都営八幡山アパートは水路敷の東側まで広がっているが、こちらはまだ現役で住民も住んでいる。
公園脇
アパート北端にある公園の脇を通って、水路敷はやや西寄りに向きを変えている。
西向き
公園の先にまた公園(八幡山はらっぱ広場)があるのだが、その南側には東西に水路敷があり、ふたつの支流をつないでいる。東側の支流は写真右の草叢部分がそれ。
草叢
公園東側の水路敷は封鎖されていて通れない。
京王線
封鎖された水路敷は京王線高架の手前まで続いていた。
稲荷神社
京王線高架の脇にある稲荷神社の小祠。藪と化しておりお参りするのも苦労しそうだ。
区界
さて、ここから続いて西側の支流を見ていく前にひとつおまけ。東側の支流から、八幡山駅に向かって小さな谷筋があるのだが、谷の部分(写真左)だけ南側の世田谷区が北側の杉並区へ食い込んだ形になっている。写真左に写っている建物の裏はもう杉並区で、右側の建物の裏は世田谷区なので、杉並区が世田谷区に食い込んでいるというようにも見える。
西側
いったん環八を南へ戻って、西側の支流を見ていこう。本流の北側に進んでいくと、すぐに水路敷は東へ舵を切る。
フェンス
工事現場のフェンスとガソリンスタンドの壁に挟まれた狭い空間を進んでいく。
分岐
舗装されている道を右へ進むと先ほど東側を通った都営八幡山アパート内広場に出るのだが、水路敷は写真正面奥の住宅左側だったようだ。
交差点
北側から見れば行き止まりとなっている道を北へ進むと、ファミリーマートの看板がある交差点に出る。西側の支流はここで三方から合流していた。
西
西側の水路敷は短いので最初に見ておく。割と珍しい反射板付きの車止めがある。写真左下には不法投棄禁止の看板が何故か地面から立っているのだが、肝心の警告が赤字で書かれているため褪色してしまい読むことができない。
環八
水路敷は中古車店の北側を少しジグザグに進んで、環状八号線に至る。環八の西側に続きがあるようには見えない。
アパート
直進側は玉川上水から分水した平太夫堀のさらに分水路へ続いているので最後に見るとして、西側支流をさらに八幡山駅へ向かってさかのぼる。ここからは都営八幡山アパート敷地内の遊歩道になっている。
廃保育園
二階より上には住民がいるのだが、一階にあった八幡山保育園は2012年に閉鎖され、環八西側の芦花小学校隣へ移転したという。
駐車場裏
この先、遊歩道はまっすぐ北へ進むのだが、水路は駐車場の壁(写真右側の方)に沿ってやや西寄りに向きを変えていたようだ。
広場
八幡山はらっぱ広場に出たところで、水路敷は広場西側に沿って進んでいる。反対側には、東側支流の水路敷が見える。
八幡山
西側支流も京王線高架まで来た。ここでいったん環八で上書きされて水路敷を見失うことになるが、京王線の北側に上流部分がある。
あぶない
都営八幡山アパート北側にあった看板。すっかりさび付いてしまっているが、主旨はまだ伝わるのでよしとしよう。
斜め
京王線の北側、環八西側に北へ向かって斜めに水路敷が進んでいく。
クランク
マンションとマンションの間をクランク上に水路敷が通り抜けている。
北へ
再び北へ。
甲州街道
黄色と緑のツートンカラーに、水色の車止めがあるペットショップの脇で甲州街道に出る。
ここから支流の上流端まではすでに探索済み。
釣り具
最後に平太夫堀の分流から流れてくる支流を進んでみよう。水路が三方から合流していた交差点を直進すると、道路は左に曲がってゴルフショップと釣具店の間を抜けていく。
横断歩道
ゴルフショップの前で横断歩道を渡り環八の西側へ。しばらくは普通の道路なのだが…
蓋暗渠
道路が突き当りになったところで、いきなり西向きに蓋暗渠が出現。
ここからの写真は2022/2/12撮影。
車止め
前の写真奥で、蓋暗渠は終わっているのだが、そこから右折した先が車止めのある水路敷になっている。
途中
途中、なぜか交差点でもないところに車止めが設置されていた。
道路
水路敷は道路に合流するが、歩道として続く。
蓋
写真奥の工事現場付近では、再び蓋暗渠になっている。
京王線へ
工事現場の西側で水路敷は北に向きを変え、京王線に向かう。今回の探索はここで終わりとしよう。
by Natrium